コンサルティングの場面で私が使うツールはこれ! ビジネスモデルキャンパス
西大路駅前の恵文堂書店西大路駅前店に 平積みで置いてあって、
「欲しい」「高い」「でも欲しい」と葛藤すること約3分。
胸に抱えて電車に飛び乗った夜を今でも覚えています。
なんで、あのとき、直感的に「これ」と思ったのか。
そして、知恵の経営報告書作成のヒアリング場面や、
よろず支援拠点の相談場面でも、初回は必ずキャンパスを広げます。
9つのマスにポストイットをはりながら要素を置いてゆくと,
ビジネス全体をあっさり俯瞰でき、必要な要素、足りない要素が立ち現れてきます。
使えば使うほど、「そうそうそうなのよ・・・」と納得しながら使っているのですが、
その意味を深く考えたことがありませんでした。
先日届いた、この一般社団法人ビジネス全体ジェネレーション協会の活動報告冊子のこの対談。
「ビジネスモデルに心は生まれるか」生命論的ビジネスモデル論 小山龍助VS前野隆司
この対談で、小山氏はビジネスモデルキャンパスは存在から出発しており、事業が変化してゆく、
変貌してゆくという事を表現できるのではないか。
そこには動的なダイナミズムがあるんじゃないかと語っています。
実際にビジネスモデルキャンパスを使って事業を俯瞰することはとても動的な作業で、
キャンパス自身が変化成長して
ゆくことを日々感じているので、至極共感。
そして、それは古賀智敏先生が、知的資産経営研究会でおっしゃった
「知的資産とが動的に把握するものだ」とに重なります。
また、顧客を、「40代男性」としてではなく、
「40代サラリーマン、仕事に疲れて、日々腰が痛い」というように、
特定個人として描くことで、顧客価値が
何か!を鮮明に考えざる得なくなります。
つまりそこには、企業側がコントロールできない、小山氏曰く他者が存在し、その他者を利する視点。
利他が、心としてではなく、商品サービスとして具体化していないと、
顧客からは選ばれないという要素が否が応でも入ってくるのです。
同時に、パートナーという視点では、仕入先等というこちらも他者が入ってきますが、こちらも
仕入先等協力業者にたいする利他の視点がなければ、継続しない。
知的資産でいうところの関係資産として成立しないのです。
ビジネスモデルキャンパスが利他を前提に、動的なビジネスの要素
(その大半が知的資産=京都で言う知恵の経営の知恵)を俯瞰しながら未来を描くツールであることを
この対談を通じ再確認しました。
未来を描く、つまり、今財務が悪くても、未来も悪いとは限らない。
ビジネスの要素を利他の精神でキチンと動かすことを怠らなければ。