初めて、知的資産という言葉、概念にであったのは、忘れもしない平成20年3月3日。
義理で参加した、セミナーでした。
その時初めて、経営理念、つまり経営者の思いが、会社の仕組みを創り、
その仕組みが、技術やノウハウを蓄積し、
商品サービスという具体的なモノのスペックとして具体化する。
経営者の思いが、独りよがりなモノであれば、市場では受け入れられず、
顧客のニーズを満たすものであれば、業績と結実する。
だから、知的資産を把握しようと思えば、その会社の、自慢の商品・サービスから
聞き取りなさい。
という、知的資産を見る目を教わりました。
経営者の「思い」が最初にある!
企業規模が大きくなればなるほど、見落としがちな概念ですが、
規模の大小は関係なく、どのような思い、志を抱くかが全てです。
思いが定まっていないと、競合に目が行き過ぎたり、目先の変化に左右され、
一見不可抗力に見える、アクシデントに見舞われてしまいます。
今や世界規模の大企業となった、日本電産株式会社も創業時は物理期的には
何も無く、ただ知的資産だけだったと創業者である永守氏は語っています。
日本電産(株)の永守重夫氏のトップメッセージです。
以下HPからの引用です。
世界一になる!」─こんな目標を掲げて、
私が仲間3人と日本電産を設立したのが1973年のことでした。
事業の中心に据えたのは、学生時代から研究し続けてきた精密小型モータでした。
こうして、4人しかいない日本電産が誕生したのです。
しかし、資金は全くなく、自前の工場すら持つことができませんでした。
私たちが持っていたものは、「世界一」に挑戦する気概と気迫、独自の発想と技術力だけでした。
物質的には「無」からの出発でしたが、
世にない技術や性能を持った製品を創ることができれば必ず道は拓ける、
と信じていました。
これを、高度経済成長期だから、時代が違うからとか、今だから言えるんだとか、
捉えてしまうと、自らを縮こまらせてしまいます。
「意志の力」を使うこと、それは人間だけが出来ることです。
必ず道は拓ける、と信じること。
経営者の思い、経営理念が企業の現実を創ります。
それが
知的資産経営=知恵の経営の出発点です。