舞鶴市出立木工所の知恵の経営

知恵の経営報告書が制度化されて以来、コツコツと報告書を作成し、2年に1回は更新版を作成されて来た舞鶴市出立木工所さま。この度第三版の今後の事業戦略で描かれた通り、法人化されました。
おそらく和歌山県で樫の木を扱われていたご先祖さまから数えると100年どころの年月ではないくらい、堅木屋として樫の木を始めとする広葉樹と向き合ってこられた出立木工所さん。
大正時代に現経営者の浩之氏のお爺さまがよい樫の木、広葉樹を求めて舞鶴にこられて105年目。
私はその3版目の作成支援に関らせて頂いたのですが、変化対応のスピードが速い!! 実は報告書作成のかたわら、朝礼実施の定例化、現場改善の断行等々の経営改善もアドバイスさせて頂きました。
知恵は人の働きから生まれます。現場の仕組みが上手く廻っていなければ、ひとつひとつの工程で創出された付加価値が次の工程へ上手くつながる仕組みがなければ、業績に反映されません。

報告書の完成と現場の改善が実に同時並行でした。

広葉樹専門の製材所として未来を懸けたプライド

樫の木に代表される広葉樹は、堅く節目が真っすぐではないので、建築素材には敬遠されがちですが、その堅さを活かし「和傘の枝」や「カンナ」など日本文化を支える重要な素材。またドラムステックはもちろん、鋤や鍬の枝も樫の木。
広葉樹は天日乾燥させれば、薪ストーブの燃料として最高の素材となります。
含水率をしっかり計って出荷されるこちらの薪をストーブの燃料とすると、早く暖まり、燃え尽きてからもぬくもりが永く続くそうです。
今、日本国内では中国産におされ広葉樹を専門に扱う木工所の数がどんどん減っています。一定の太さ、大きさに育った広葉樹を切り出し、産業用素材として活用することは里山の整備にも繋がり、森林保護にも役立ちます。

自らの仕事のミッションを自覚し、法人化された(株)出立木工所さまのご繁栄とご健勝を心から祈念致します。
※堅木屋とは、社長に就任され出立さんによれば、「本屋さん・タバコ屋さんと同じように広葉樹を扱う仕事という職業を表す普通名詞だったのではないか」とのこと。おそらく広葉樹を活用する知恵は稲作と同時に大陸から伝わったのではないかな・・・とそんなお話をしながら、報告書作成をしていた2年前がまるで昨日のようです

堅木屋