書評 知財のビジネス価値評価検討タスクフォース報告書

未来を創る朝読書

知財のビジネス価値評価検討タスクフォース報告書
~経営をデザインする~


全54ページの報告書。

読書というより査読してからレゾンナスリーディングという読み方をしました。

サブタイトルが経営をデザインする、です。
この報告を通じて、「経営をデザイン」するという新たな概念を理解しデザインするという行動を起こす、動機たれという、意図をガッツリ感じとれる報告書です。

この報告書は、内閣府に置かれた知財戦略本部によってまとめられています。

報告書を作られたのは委員の方ですが、
内閣府という
官僚の中の官僚の方々まとめにも関わらず、文章が美しく、そしてうるわしい。

最初の1ページ目からくぎ付けになる一文があります。

「人間の生き方自体がより根源的に変化してゆく可能性も指摘されている」

テクノロジーの変化だけではなく、地球環境の変化も相まって、根源的な変化は避けて通れない。

だから、従来モデルの世界観、フレームワークを使った分析や戦略策定ではもう立ち行かないとことに差し掛かっている。
という認識を暗に示しているのだろうな~と。

共感ポイント

「より統合的な視野から人間の生活の変化のありようも見据えて自らの行く末をデザインし、環境とともに変化しながら活動することが求めたれている」

「社会にとって価値ある主体として存在する。社会的課題の解決が企業理念や使命に位置づける」

「ビジネモデルも知的財産(権利化はまた別の課題」

従来のフレーム、言葉の定義、固定概念があると、知的財産のところで躓いてしまうのでしょうが、そうしたことを避けるためにでしょうか、平易な文章とわかりやすい図による解説が随所に使われています。

経営をデザインシートを使うことが結論なのではなく、経営をデザインするという発想と思考回路を身につけることの必要性、その発想がない事への危機意識に警鐘を鳴らされています。

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