未来を創る朝読書
変身する組織へ贈る世代交代ストーリー
著 岡田耕治
版 日刊工業新聞社
今日のテーマは「未来の創りかた」
現状に危機感を持つ方かは多いけれど、固定概念から抜け出せず、ともすれば「被害者意識」に陥ってしまう方と、その危機感をバネに、見たことの無い「未来を創る」方がいる。
今、安泰と思っている状況の方々だって、それがそもそも固定概念なのかもしれない。
昭和の方々にはいまだ「日はまた昇る」もいらっしゃるかもしれない。
なぜ、こちらの企業は、見たことの無い未来を創れたのか、再現性はあるのか、が私のお題。
バッチリ、メッセージ頂きました。
それにしても、著者が自ら考え、学び、実践し、経営をデザインするという視点を得たプロセスも描かれているこちら、今こそ必要な書籍だと思うのですが、2011年に書かれていること、そして絶版になっていることがもったいない。
中小企業の事業承継 のバイブルみたいな内容です。
著者が社長を務める日本テクノロジーソリューション社元々はブラウン管の検査装置を製造する、岡田電気工業㈱。後継者として入社した1997年当時、ブラウン管検査装置は売り上げの98%を占めていたと言います。
それが、2000年に最後の装置を海外工場に納品するという大きな環境変化に直面されたのですが、むしろ、それまで危機意識を共有できなかった社内メンバーと危機感が共有でき、「結果的に当社にとっては幸いことだった」と振り返られています。
そして、方向性を「環境・健康」キーワードに、展示会出展を決め、展示会の納期に合わせて新製品を生み出されます。
このあたりが、固定概念にとらわれず、未来へエネルギーをむけておられたからこそ、できたのでしょう。
(偉そうな分析的発言になってしまっています(-_-;))
事業承継のみならず、企業の持続的な成長は、固定概念にとらわれず、未来を創る。
望む明日を創る、にむけて強い意志を持つこと。
意志の持ち方や、エネルギーのかけ方は外化する指標がありませんが、再現性高くまねべるポイントはこちら。
1.心のアントレプレナーシップをもつ
アントレプレナーシップの中で最も重要なものと著者が提唱しているのは、リスクテイキング。
=確信があろうがなかろうが、意志決定して行動すること
2.ロマン・そろばん・がまん
夢や希望がなければ高い志をもって仕事ができない。
しかし資源を投じれば、投じるほど売り上げや生産量が増加するという単純ものではない。
という矛盾。
そして、がまん=忍耐 ですね。
3.新聞記事イメージ法
こちらが、非常に面白かった!!
自分の将来成し遂げたい事を新聞記事として自分で書く。
新聞記事は5W1H(だれが、いつどこで、なにをどのようにして、どうなった)が必要。
そして結論から書いている。
その文章構造をマネて、書いてみると、「自然に」モノゴトがそうなった!!とおっしゃています。
国が事業承継の重要性を現在のように打ち出す直前に書かれているこちらの書籍。
絶版なんてもったいない。名著です。
※アマゾンで中古として扱われています。