書評「小さくても勝てます」

この本、オススメと紹介され、レゾナンスリーディングで一気に読んで、更に最初から読み直し、また付箋貼りながら読み直し、と1週間で3回くらい読んでしまった「良書」がこちら。

 

 

タイトル:小さくても勝てます 著:さかはらあつし ダイヤモンド刊

お金やなくて考え方

さて、この本、大阪で知的資産経営報告書作成実務では、右に出る人はいないでしょと私がかってに想い、かってに尊敬している青木宏人先生が某商工会でおススメになっただけあって経営戦略と戦術の立て方、そしてその実践が考え方ベース=知的資産ベースで紹介されています。しかも現実に東京西新宿にある理髪店「ざんぎり」を舞台にまるでノンフィクションのようなタッチで書かれています。

この書評ブログのしょっぱなのタイトル、お金やなくて考え方 このフレーズは書籍の帯にデカデカと書かれていたいわばこの書籍のキャッチコピー。この考え方、という人の脳内で発生する目に見えない活動が知的資産。

考え方レベルの経営戦略は社外の人間の目に触れることはあまりありません。日々の実践であり行動である経営戦術は、形になって現れます。この形を考え方抜きのテクニックレベルで教えたり、教わって真似する方が結構いらっしゃいますが、意味を考えず形だけ真似をしても結果が得られることは少ないです。

成功するお店は、繁盛するお店を見て、なぜ「あれ」をしているのか?なぜ「あれ」をするとお客様が悦ばれ、リピート率や新規顧客が増えるのか、を考えつづけ、自社の制約条件の中では、このこうしてみようと(行動レベル)と仮説を立て行動しています。

ただ売れている会社がやっているからと真似るだけでは、同じ結果は得られません。

レゾナンスリーディングで響いたフレーズを3つ紹介します。

不合理に決めた志を合理的に追いかける。

スポーツでも勉強でも成果をだそうと思ったら必要なのやみくもな、がんばりではなく、合理的判断に基づく合理的な努力。当然といえば当然なのですが、当事者にはなにが合理的判断なのか、中々わからない。なおかつ社長の目の前には「箱の中に人形やら積み木やら、形も大きさも違うおもちゃがごちゃごちゃに入っているようなもんや、それを整理してあげるのが経営コンサルタントや」「」内は本書の登場人物、役仁立三(やくにたつぞう)セリフ。

この本は、主人公で理髪店の二代目大平法正(おおひらのりまさ)の店にふらりとやってきた、元経営コンサルタントで現在映画監督の役仁立三が、お金がなくても理髪店を繁盛店にする「考え方」を伝授するというストーリー。読みすすめるうちに小さな会社の勝てる経営戦略や、最新マーケティグ論、組織論、経営者としてのマインドの持ち方、成功事例が学べる仕立てになっています。

物事の裏側には理由がある

本書第二章は「ビジネスを理解すればチャンスが見える」このタイトルを言い換えれば、今客に見えている商品・サービス、チラシ・HP等の販促物などだけに目をやるのではなく、なぜそれをしているか?を考えること、これを癖にすれば、モノゴトの因果をより深く考えられるようになる!これは戦略的思考の第一歩。

組織は個人の人格の表現

役仁立三が第五章で、繁盛し行列ができるようになってきた理髪店を予約制にするかしないかを問うた時の答え。予約制も経営者の人格の表現だと返すのです。お客様を待たすのか否かという表面的な問題(もちろん大事な問題ですが)ではなく、どのようにしてお客様に悦ばせるのが自分らしいのか、どのように悦ばれたいのが自分らしいのかという、人格の問題として語られています。「結局は人」よく耳にする言葉ですが、自分らしさを細部にまで行き渡らせる、それが結局ブランドという「顧客との約束」になる。

ブランドとは顧客との約束、この言葉も立三が本書の中で大平法正の問いに対して応えた台詞です。シンプルですね。