理想の朝と現実と…
朝は、目覚まし時計のなる前に5時に起き、白湯を湧かしながら瞑想。
それから、さっと拭き掃除をし、本を軽く1冊読む。
今日合う人を考えながら、服を選びメイクをし、満員電車をさけ早朝の電車に乗り込む。とこれが私の理想の朝です。
しかし、寒くても寒くなくても、目覚ましはなりっぱなし。瞑想は迷走したまま3分で終了し、味気ない白湯よりコーヒーを入れていしまう。適当なジャケットを選びバタバタと瞬間メイクをして家を飛び出す。
メンターの姿を思い描き、こうありたいという理想を頂きながらも、理想通りに行かない現実に落ち込み、意志が弱い自分を責めてしまう。
こんな経験ありませんか?
意志の力で習慣は変わらない!
今日ご紹介する、「トリガー 自分を変えるコーチングの極意」の著者 マーシャルゴールドスミスは、意志の力だけで習慣は変えられない。と言いきっています。
私達の行動は意志ではなく、環境、もっと言えばその行動を引き起こす、きっかけとなるトリガーによってつくられているとのこと。
先日紹介した、「9つの習慣」でも意志に頼らないことが強調されていましたが、この本でもよい習慣が定着しない、決めたことができないのは、「意志ではなく,環境、そして行動の引き金となるトリガー」が真因であると説かれていました。
なぜなら、意志は日々の小さい決断やストレスで消耗してしまうものだから。
よくある、明日やろう!
例えば・・・
朝家を出るときは、今日はジムに行こうと思っていても、帰宅する頃には雨が降りそうな雲をみるだけで「やっぱり今日は辞めよう」と思って帰路に向かい、ふらふらと寄り道してしまう。
今日こそ家計簿をつけようと、「決めて」いても、ママ友とおしゃべりを打ち切るきっかけがつかめず、無駄に時間を過ごしてしまう。帰宅する頃にはすっかり家計簿のことは忘れ夕食準備に取りかかる
こうした、よくある状況は、あなたの意志が弱いからではなく、意志や自我が消耗しているから起こる現象で、決してあなたや私の意志が弱いからではないと言うのです。
本書では、できない現実に向き合うたびに自分の意志の弱さを責めずに済む、6つの質問が紹介されています。
意志を消耗ささず、自分で自分を導く6つの質問
自分で自分を導く能動的な6つの質問
1.私は明確な目標を設定するため今日一日最大限努力したか?
2.私は今日、目標に向かって進歩するように最大限努力したか?
3.私は今日、人生の意義を見つけるために最大限努力したか?
4.幸せになるために、私は今日最大限努力したか?
5.ポジティブな関係を構築しよう、今日最大限努力したか?
6.できる限りエンゲージメントするよう、今日最大限努力したか?
これは能動的な質問と呼ばれ、この質問を10日間自分にした人たちは、受動的な質問をした人よりもエンゲージメントが 2倍以上向上したと言います。
エンゲージメントは人生の質を向上させる
エンゲージメントと言えば、運動選手でいう「ゾーンに入る」「フロー、没入に入る」と呼ばれるような状態を指します。
マーシャル・ゴールドスミスはエンゲージメントをシンプルな定性指標で表しています。仕事に対して、消極的か積極的か、後ろ向き前向きか。
昨日紹介した、やり抜く人の9つの習慣の中にも、自分の現状と理想の距離を、あとこれだけあると見通し、できたことを認めて安心するのではなく、あとこれだけあると現実を知ることの大切さが強調されていました。
この6つの質問は、理想との関係の中で、自分の現実の立ち位置を明確にした上で、
落ち込んだり、自分を責めることなく、習慣を変えてゆく、セルフコーチングとしても使える質問と言えるでしょう。
本日のまとめ 覚えておきたい3つのこと
1.自分の行動をつくっているのは、意志ではなくトリガー。
2.トリガーは環境であり、自分で選べる。
3.自分に対してよい質問を6つ毎晩繰り返す。
本日の書籍はこちら。
マーシャル・ゴールドスミス著 日本経済新聞社刊 「トリガー 自分を変えるコーチングの極意」