決算書の開示が社員さんのモチベーションアップに直結していた!

【日本で一番大切にしたい会社審査員特別賞 来ました!】

毎週、朝6時に京都から大阪南森町へ通い学ばせて頂いている、大阪北区倫理法人会に、第15回「日本で一番大切にしたい会社大賞」審査員特別賞を受賞された、ヒグチ鋼管株式会社の社長さんが参加されています。
とっても物静かな方で、倫理の集まりでもいつも微笑んで見守って下さっている、そんな印象の社長様です。

そのヒグチ鋼管さん、全社員さんに決算書をお渡しになっています。その上、毎月、財務コンサルの方が会社にお越しになり、社長以下営業担当者、現場リーダー約15名に向け、月次の試算表を基に当月のお金の増減をレクチャーされています。

「一位づくり戦略コンサルタント佐藤元相先生」のあきない接点道場という長期講座でそのヒグチ鋼管さまの社員さんとご一緒させて頂いています。
ヒグチ鋼管さまの決算書の取り組みをお聴きし、決算書を全面開示する取り組みが、人を大切にする経営と関係があるのかどうか?メッチャ気になり、早速、同社営業主任のS本さんに取材を申し込みました。

【決算書をみることで、人生が確実に90度変わった】

S本さんは39歳。入社して一年余りですが、同社の営業さんの中で最年長さん。
ヒグチ鋼管さんに転職して考え方が180度変わったとは言えないまでも、確実に90度以上変わった、とおっしゃいます。

それは、前職では決算書の開示なんてなかった(ほとんどの会社が開示していません)
決算書をみることで、
①会社のことを自分ごとにとらえられるようになった。
②自分のやっていることにコスト意識を持つようになった。
③毎月数字をみるようになると、これはこうかな?と考えるようになった。
④社長の役員報酬の額を知って、あれぐらい貰っても当然、と思える。
⑤サラリーマンではなく、任せてもらえるような幹部になりたいと思うようになった。

前職も同じような東大阪の製造業にお勤めだったというS本さん。
これまで、勤務先の決算書をみることはなかったそうです。実際社員さんに決算書を開示する企業はほとんどありません。ほとんどの社長さんが「社員に決算書見せたいと思わない」「自分の役員報酬社員に知られたくない」と思っておられます。(容子先生調べ)
けれど、ヒグチ鋼管のS本さんは、社長の給与を知って“あれぐらい貰っても当然”と感じ

逆に社長への尊敬の念が増したそうです。そして他責ではなく自分ごととしてヒグチ鋼管の経営を考えるようになったと言います。決算書だけではなく、経営数値をオープンにしない前職では、時に疑念の目で経営者のことを観たこともあったそうです。S本さん曰く、「見えない方が怪しんでしまう」と。

【目標は、サラリーマンではなく任される人】

ヒグチ鋼管に入社して1年。
S本さんはこれまでにない目標を持ち高いモチベーションでお仕事に励まれています。
それは、先輩の活躍。
ヒグチ鋼管では、後継者不足などの理由で存続が厳しい会社を子会社として迎え入れ、幹部社員さんにその会社の「専務」としとして任されています。
決算書は当然その子会社の数字も開示されます。そこには、専務とし着任された先輩の給与も当然記載されています。S本さんは
「サラリーマンとしてではなく、あの先輩のように、自分も経営幹部として社長から任される存在になりたい」そんな夢が湧き、それが日々のモチベーションになっているそうです。

【決算書を開示することは、いい会社への推進力】

「日本で一番大切にしたい会社」の基準は5種類の人を大切にしているかどうか?

それは1従業員とその家族、2外注先・仕入先、3顧客、4地域社会、5株主
人的資本として人そのものを大切にしていれば、業績も上がるはず、という、坂本光司先生の熱い思いからこの顕彰制度は始まりました。応募資格に決算書の開示はありません。

決算書を開示しているヒグチ鋼管さまは、
当事者意識をもって経営に携わる社員さんが育ち、その社員さんのモチベーションが外注先・仕入先、顧客、地域社会、株主にまで至る好循環を生み出しそれが「日本で一番大切にしたい会社」審査員特別賞を受賞されることにつながったのではないか?そんな、楽しい想像が湧いたS本さんインタビューでした。
S本さんいろいろお気持ち教えて頂きありがとうございました。

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