文部科学省に認可された、経営者コミュニティ、倫理法人会という民間の社会教育団体があります。こちらの団体は、やり方ではなく、在り方を学ぶ団体です。具体的なやり方ではありませんので、こちらで言う「学ぶ」はとても抽象的なものになります。
昨夜は、倫理法人会の勉強会に参加させて頂きました。お話頂いたのは、32年前に創業し、現在年商13億の経営者の方でした。その方は、32年前に勤めていた企業が上場する際に退職し、ご自身で事業を始められました。その時、前職のお客様を一人もお連れにならなかったそうです。同じタイミング同僚の方々も退職され、事業を始められたそうです。その方々はご自身の担当企業を自社の顧客として引き抜かれ、事業を開始されました。当然順調な滑り出しで、はた目には本当に上手くいっているように見えたそうです。
「なんで、俺は上手くいかないんだろう…。」顧客を引き抜くことなく独立されたその方は、そう思いながらもコツコツ新規開拓からはじめ、なんども経営危機に遭遇したそうです。
それでも、明朗=明るい心持ちでいることを心掛け、親、先祖といった縦のつながりを大切にしながら32年の時を経て、改めて周りを見ると、同時期に創業した元同僚の方々が創業した会社は一社も残っていなかったそうです。
担当していた取引先を引き抜き独立するという行為が、就業規則上どうだったかという問題以前に、ご自身を社会人として育ててくださった会社に損害を与えるという行為が巡り巡ってその方の人生に戻ってきたのだと感じます。
非科学的といえばそうですが、32年後の事実があり方の大切さを物語っています。