この当たり前の事実にもっと注目しよう!
本日は久しぶりの書評です。
「新L型経済ーコロナ後の日本経済を立て直す」
富山和彦田原総一朗角川新書
一気に読んだ「本」
評論家ではなく、実務家として企業再生、
企業経営、
最も困難な地域インフラである交通事業の統合と再編に携わり、
且つ発言する人
富山和彦氏と
87歳という年齢を一切感じさせない、
むしろ、年輪を重ねた分の
取材されてきた層の厚みや
ネットワークの広さと深さ、
彼の切り出す単刀直入な質問に、
率直に本音を返してきた政権中枢の方々との関係性が今も活きる
田原総一朗氏
二人のそのような、経験と実務に根差した、
対談は、「まさに!」の連続だった。
GDPの7割は地方地域のローカル企業が担い
その企業が、8割の雇用を支えている。
会社に頼らず、起業、副業、兼業を進める風潮も
あるにはあるけど、
企業活動には
人が社会生活を営む上で、避けてとおれない、
インフラ事業がある。
その第一が、
介護・医療・運輸・保育などの教育関連
これらは、どんだけDXが進んだとしても、
絶対最後は人が主役。
そして、どんなに起業、副業、兼業が奨励されても、
雇用という生活スタイルを選ぶ人の方が圧倒的多数で、
雇用という形態でなければ、成り立たない事業がある。
では、これから人口減少タームを一気に迎える日本で
最後は人の事業をどのように成り立たせるのか、
その処方箋が描かれている。
ローカル経済を回している、ローカル企業だからと言って、
その全てがゴーイングコンサーンでいいわけない。
ゾンビには退場頂く。
そのために
市場から撤退できる仕組みと
担っていた事業と雇用と経営者の処遇をソフトランディングできる制度設計が必要という、
これまで、
デービット・アトキンソン以外
誰も切り込めなかった話を
更に具体に切り込んでいる。
地域の経済を少しでも良く回したい!と思ってい方の必読の書です。
かって、松井洋子という障がい児教育の第一人者(当時の話です)のもとで学んでいた時期があります。
彼女からの最大の学びは、「親は子供を救えない」でした。
親がよかれと思って子に差し伸べる手は、多くの場合親の不安の裏返し。
それよりも、わが子が社会の中で健全に育つよう「あいさつ」「ごめんなさい」「ありがとう」が言える子に育ててください。
これが、彼女の一貫した主張でした。
その当たり前を改めて、かみしめる学びや人との出会いがこのところ、立て続けにおこり、人生の妙味を感じています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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もうすぐ夏至、太陽の光が一年で一番長く降り注ぐ日。
この半年間、自分の中にためてしまった「よかれ」という穢れを自分で振り払い回収しきって、清らかな気持ちで2021年の後半戦に突入しましょう。
私のモットーは「反省一秒」
次回は7月1日にお会いできるのを楽しみにしております。