レジリエンスとは
著者シェリル・サンドバークはフェイスブックのcoo彼女はレジリエンスと言う言葉を「苦しむに耐える力」だと思っていたといいます。
しかし、彼女が最愛の夫デーブを突然の事故で亡くした時、彼女に寄り添いその回復を手助けした、アダム・グラントは、「レジリエンスとは、逆境が襲いかかってきたときにどれだけ力強く、すばやく立ち直れるかを決める力であり、自分で鍛えることができる。それはめげない、へこたれないといった、精神論ではない、精神を支える力を育むことなのだ。」と。
最愛の夫を失くさないまでも、私たちの人生は全て順風満帆なことばかりではありません。今、キラキラ輝いているあの人も、ほんの数年前まで、無名の誰にも顧みられない人だったかもしれません。
V字回復はそれ事態が珍しいため、大きく脚光を浴びますが、同じような条件でも、むしろ金融的な余裕があったにも関わらず、回復できないままの方が珍しくないのです。
では、逆境を受け入れ、レジリエンスを育み、喜びにかえる力はどうすれば育めるのか。
レジリエンスを育む3つの姿勢
1つは
自分の強さを思い出すこと。
ニーチェは「自分を殺しそこなったものが私を強くしてくれる」と行ったそうです。「私は自分で思っていたより傷つきやすいが、想像をはるかに超えるほど強い」ことを思い出す。
2つ目は
感謝すること
これまで当たり前と思っていたことに感謝の念を抱く。
自分がただ生きているとうことにも感謝する。感謝の念を抱くグループは幸福観も高く、健康上の問題も少ないことが研究成果として発表されている。
3つ目は
他者との関係を深める。
逆境が絆を強くする。順風満帆のとき、自分の真の姿がさらけだされる。逆境のとき、ともの真の姿がさらけ出される。
組織の中のレジリエンスをどう育てるか?
逆境を生抜く組織とは
失敗やあやまち、悲劇が起こったとき組織が下す決定は,回復の早さと力強さを左右し、その後の栄光と転落を分ける。
その違いは、失敗から学んだかどうか?
過去4000回のロケットの打ち上げか得られたデーターを分析した結果、失敗した回数の多い政府や企業ほど次の試行でロケットを軌道にのせる確立が高かったといいます。それもロケット爆発のような大きな失敗を経験した方が、小さい失敗のあとよりも成功確立が高いという結果でした。
つまり、組織であれ、個人であれ、失敗から深く学べているかどうか。
それが、逆境を糧にし、次善の選択肢 OPTION Bを選べるかどうかの分かれ道です。
家族がいれば、また組織にいれば全てが自分の意図した通りに進むことはまずありません。
それでも、
小さな出来事でも、大きな出来事でも、自分の強さを思い出し、砂粒のような出来事でも感謝する心を育てること、失敗に蓋をせずそこから学ぶこと。
最善の人生を送るために、そして最善の組織に育てるために、この3点つの力を意識的に育ててゆきたいものです。
本日の本
OPTION B 逆境、レジリエンス、そして喜び
日本経済新聞社 刊 著 シェリル・サンドバーク アダム・グラント