LIFE SHIFT 100年時代の人生設計 リンダ・グラットン
100歳まで生きると知ったらあなたはどうしますか?
日経新聞2017年9月15日刊によれば今年の日本の100歳以上の方は6万7千人あまり。実はこの47年間増え続けています。すでに60歳で仕事を辞めるという選択はもうほぼなくなり、70歳まで働くことも決して珍しい事ではなくなっています。
リンダはこれまでの、教育―仕事―引退という人生の3ステージでは対応できない変化であると言っています。実際すでに街を歩いていても、かなりの高齢でも働いておられる方を沢山見うけるます。
オンディーヌの呪い?を回避できるのは 見えない資産 無形資産
100歳まで生きると知ったら、多くの人は現在の貯蓄では足らない現実に向か合わざる得なくなり、妃オンディーヌに眠ると死ぬという呪いをかけられた王のように働き続けなければならないと悲観するかもしれません。
しかしリンダによれば長寿を厄災にせず、もっと柔軟な人生、自分らしい生き方を選ぶ方法はいくつもあるという。それが、見えない資産、である無形資産に目をむけ、無形資産の形成をつうじ、金融遺産も増やしてゆく人生戦略です。
無形資産とは人が営む知的な活動
リンダによれば、個人の無形資産は以下3つに分けられる。
1.生産性資産
仕事の生産性を高め、所得とキャリアの見通しを向上させるのに役に立つ。
スキルと知識 仲間 評判
2.活力資産
よりよい人生を送るための健康、友人、愛といった要素
健康―脳は鍛らえる バランスの取れた生活 自己再生の友人関係
3.変身資産
3ステー―ジからマルチステージへの移行をスムーズにする資産
自分についての知識
多様性に富んだネットワーク
新しい経験に対して開かれた姿勢
知的資産の形成と金融資産の形成 どちらが先?
確かに人生100年時代を生ききる人生設計にはこの3つの資産からなる無形資産の形成が不可欠と言えます。
この資産をどうやって形成するのか、教育期間が過ぎてから新たな知識スキルといった無形の資産を形成するには、それなりの時間働かなくても大丈夫で知識はスキル獲得に投資できる金融資産を持つ必要があります。
つまり、金融資産を持つことが、無形資産の形成を後押しし、無形資産を持つことが金融資産の形成を後押しします。
どちらが先かと問われると、一瞬答えに窮する質問です。生まれながらに裕福で沢山のスキルや知識を身につけらえる教育期間を経て仕事に向きあい人生と、十分な知識もスキルも身につけられない人生も当然あります。それでも、どちらが先と問われれば、迷わず無形資産と答えます。無形資産の中には自分の志しや戦略も当然入ります。志のないところにはどんな無形資産も金融資産も形成されません。
子供の頃受け身なままで身につけた無形資産は本人にとって自覚しにくい一面もあると思いますが、成人後、もしくは成長過程で自らの置かれた立場を知り、そこからポジティブに意思を形成し自覚をもって無形資産を形成し、金融資産を形成することは可能だからです。
この本は20分で読んで 30分で書評書きました。レゾナンスリーディングを学べな誰でもできるようになりますよ。