リアルに山本容子とお付き合い頂いた方は充分ご存知かと思いますし、改めて申すまでもないのですが、
私は背骨が曲がっています。
思春期の女子100人に1~2名は発祥すると言われている、「突発性脊柱側弯症」という症状です。
100人に1~2名とはいえ、角度60度と側弯しているケースは結構まれです。
でも幸いなことに手術はせず、無理と言われた妊娠も出産も子育ても無事終え今に至ります。
かっては肩を水平に保つこともできず、腰のラインも歪み、思春期の自意識過剰な時期は本当にこの身体を隠すコト誤魔化すことばかりを考えていました。
こんな身体嫌だと身体を呪いながらも、真っ直ぐになるためならと、色んなことにチャレンジしてきました。
長く続けてきて、今はもう立ちませんが、舞台もそのひとつ。
プロではありませんが、アマでもなくちゃんとした劇場で、4000円というチケット代を支払って観に来て
頂けるだけのクオリティを持った集団の一員でした。
人前に立つための身体づくりが、肩のラインを水平に近づけ、腰の歪みを本来の位置に近づけました。
でも舞台のための稽古で疲れたり無理をすると一層ひどくなったりもしました。
50を前にさすがに舞台は厳しく、どう頑張ってもインナーマッスルが育たなかったので、レッスンを辞め
それからはボツボツヨガなどやりながらも、仕事に埋没する日々でした。
独立を機に、身体を立て直そうと、側弯専門の整体院と側弯体操なるものを見つけ、ボツボツ開始しました。でも実は私は心臓も心室中隔欠損症、小さいけれど穴が開いていて結構ハードな側弯体操は心臓に負担がかかりなかなか続かない毎日でした。
側弯専門の整体院では毎回施術の後に背中の写真を撮って下さるのですが、毎回ほぼ変化なし。
そちらは日々の側弯体操とセットで固まった筋肉をほぐし骨の位置を元に戻すという、療法ですから体操サボっていては成果はでなくて当たり前なのです。
体操は続かないけど、美しく年齢は重る。側弯を放置して美しい後姿を諦めない、と思っているところに
ある経営者の方から「真向法」を教えて頂きました。
一日三分という言葉に惹かれ、ポーズをとること3ヶ月。
側弯にも小さい変化が表れてきました。
2014年4月には埋め込まれて見えなかった、左の肩甲骨が姿をあらわしはじめました。
先月、ハの字の右側のように開いていた右の肩甲骨が真下に向こうとし始めたとこともあって
二重の悦びです。
私はもう舞台に立つことはありません。
でも、みなさんに、知的資産という、ある限られたカテゴリーではありますが、「モノ」と「コト」を
お伝えするために「ヒトの前に立つ」という職業を選びなおし、そのための身体づくりと美しい後姿を諦め
るわけにはいかないのです。
これからも、精進を積み、美しく年齢を重ねてゆくための努力を怠らずにいようと思います。